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センター連携MRI研究施設に導入されたfMRI装置を紹介します

この春、こころの未来研究センター附属の連携MRI研究施設に「fMRI(機能的磁気共鳴画像)装置」が導入されました。
fMRI装置の導入は、文部科学省が推進する最先端研究基盤整備事業(=WISH「心の先端研究のための連携研究拠点構築」)の一環で進められました。
近年、認知心理学をはじめとする様々な心理学研究において、fMRI装置を用いた実験研究が盛んにおこなわれています。心と密接なつながりを持つ脳のデータを科学的に解析するために、欠かすことのできない研究の道具となっています。センターに最新鋭のfMRI装置が導入されたことで今後、脳データを用いた研究プロジェクトがより円滑に進むものと期待できます。
本格運用が始まった連携MRI研究施設とfMRI装置がどのようなものか、最新の写真をまじえたレポートをご紹介します。
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センター連携MRI研究施設のある京都大学南部総合研究1号館。稲盛財団記念館からは徒歩5分ほどです。
この建物の地階と2階に、MRI撮像室をはじめ、MRI操作室、心理実験用防音室、社会行動実験スペース、実験準備室、事務作業室等が配置されています。
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連携MRI研究施設内部にやってきました。左側の金属製の扉の奥にfMRI装置が設置されています。fMRI装置に入る被験者は、身につけている金属のものを全て取り除くよう注意書きが貼られています。
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fMRI装置の本体です。リアルタイムで脳の血流分布を撮影し、高画質なデータを取得できます。被験者はシートに横たわり、スキャナといわれる中央のトンネル状の穴に入ります。磁場中で頭にごく弱い電磁波を当てることで、身体を傷つけずに脳の血流分布データを撮影できます。認知心理学の実験では、fMRI装置内で被験者に絵や写真を見せるなど、様々な条件で被験者の反応を記録し、その結果を分析して研究に活かしています。
ちなみに、先日ホームページでご紹介した鎌田東二教授が代表研究者をつとめる「身心変容技法研究会」では、今後、fMRI装置を使って研究プロジェクトメンバーである瞑想指導者や禅および念仏指導者の瞑想状態を測定するユニークな試みを予定している旨が発表されていました。どのような実験結果になるのか、楽しみです。
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隣接の操作室からは、窓と監視モニターを通してfMRI実験室内を見ることができます。実験の様子は常に操作室から確認でき、研究者と被験者がコンタクトを取り合うことができます。
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連携MRI研究施設には、fMRI装置の他、各種の心理実験に対応した視聴覚刺激提示装置や、音声反応を含む反応計測装置が設置されています。
写真はコミュニケーション信号仲介中継システムといって、日本の研究施設でも数台しかない最新鋭の機材です。例えば、スキャナ内の被験者と外の被験者が互いの顔を見ながら実験するといった、他者とのコミュニケーションに関わる脳の実験に用いられ、人の社会的知性に関わる研究に利用できます。
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被験者がリラックスできるよう、fMRI撮影室と操作室のすぐそばにゆったりとしたソファも備わっています。研究者同士、あるいは研究者と被験者のコミュニケーションにも役立ちそうです。
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連携MRI研究施設の運用をこの春から担当する阿部修士助教(左)と、中井隆介研究員(右)です。
阿部助教は、東北大学大学院在籍時の約10年前からfMRI装置を用いた経験があり、当時いた研究室では、アルツハイマー病やパーキンソン病といった脳疾患を扱う研究を行なっていました。阿部助教自身も、健常被験者および脳損傷患者を対象とした実験研究に取り組んできた実績を持ちます。現在は「ヒトの正直さ・不正直さ」を生み出す脳のメカニズムについての研究を進めています。
中井隆介研究員は生体医工学、生体情報工学を専門領域とし、京都大学再生医科学研究所の研究員として、MRI画像の画像取得手法や画像解析手法およびMRIからの情報を活かした生体シミュレーション手法の研究開発をおこなっています。こころの未来研究センターでは、fMRI装置を用いた脳データの計測手法の開発や改良を進めながら、オペレーション担当としてハード面、ソフト面それぞれで施設の利用者を支えています。
連携MRI研究施設の本格運用の開始にあたり、担当者それぞれの抱負を聞きました。
「最新のパフォーマンスを持つfMRI装置をうまく活用し、世界のレベルに達する研究を世に送り出したい。施設の管理面を円滑に進めながら、自身の研究も発展させていきたいと思っています」(阿部助教)、「連携MRI研究施設における”縁の下の力持ち”として、事故のない安定稼働を目指します。また、今後の研究に応用できるような新たな解析手法や撮影手法等を積極的に研究開発していきたいと思っています」(中井研究員)と、熱意を語ってくれました。
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今後、センターではご紹介したfMRI装置を始めとする最新設備機材を様々なプロジェクトに活かし、「こころ」の先端科学研究の推進に役立てて参ります。

2012/07/25

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