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鎌田教授のコラム『震災後の修験道』が徳島新聞に掲載されました

 鎌田東二教授のコラムが徳島新聞文化面「こころの未来6」(2013年6月7日付)に掲載されました。鎌田教授は、東日本大震災後の取り組みを紹介しながら、福島原発事故が次世代に残した負債と向き合い、未来社会を構想する手がかりのひとつとして「修験道」に注目。日本列島の風土の中で神仏習合の独自文化を編み出した修験道の叡智を呼び戻すことが、原発事故後の日本における「震災解読・解毒」のワザのひとつとなり得る、と考察しています。

130612kamata.png『震災後の修験道 神仏習合の叡智が鍵 自然に宿る「生態智」読解』鎌田東二 京大こころの未来研究センター
 「3.11」後の日本列島は、ナウシカ的な文脈でいえば、放射能という「瘴気」を放つ「腐海」の森を抱え込んでいる。そしてそれは万年単位の消却年数を要する。将来世代のことを考えれば、気の遠くなるような負債を抱えた生活を余儀なくされる。
 だからこそ、そうした事態を生み出した過去の原因や条件を探り、現実を受け止めつつ解決を図っていく未来社会の構想や方向性を探る責任がある。それが震災をどう読み解き、その「読解」に基づいてどのような方法で「解毒」することができるかを問いかけることとなる。(中略)
 神仏分離とは対極にある、鵺(ぬえ)のような形態と生命力を持つ神仏習合の極みの修験道。それは前近代の「生態智」的なワザと知恵を一身に体現するものであったがゆえに、近代から排除された。だがその近代化が生み出してきた最大の負債である福島原発事故後、もう一度、「震災解読・解毒」のワザの一つとして、日本列島の風土の中で神仏習合の独自文化を編み出した修験道の叡智を呼び戻すことには大きな意味と必然があると思う。
(記事より抜粋)

2013/06/12

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