『本を楽しむ、科学と遊ぶワークショップ』で福島研究員が話題提供しました
京都府立図書館主催の『本を楽しむ、科学と遊ぶワークショップ:第四弾「つながり」をたどる』で福島慎太郎 研究員(上廣こころ学研究部門)が話題提供しました。
▽ 会場:京都府立図書館 3階マルチメディアインテグレーション室
▽ 主催:京都府立図書館
▽ 共催:井戸端サイエンス工房
「本を楽しむ、科学と遊ぶワークショップ」は、研究者からの話題提供や参加者同士のコミュニケーションを通じて、ひとつのテーマに対して多様な角度から知識や考えを深め、より能動的な読書へのきっかけをつくることを目的としています。【第四弾:「つながり」をたどる】は、2013年9月21日(土)京都府立図書館にて開催されました。
ワークショップは、大きく二つのパートからなっていました。
1)研究者のお話を聞く、新しい視点との”出会い” の時間
2人の研究者のお話を聞きながら、この日のテーマ「つながり」へのイメージを膨らませる時間でした。
1人目は、地域における人々の研究をしている福島慎太郎さん。東日本大震災以降、重視されてきた「つながり」「きずな」(信頼関係)ですが、福島慎太郎さんは、このつながりを大きく二つに分けて調査しています。二つの信頼(不特定の他者に対する信頼&自分が知っている特定の他者に対する信頼)を指標として、日本の農村地域と都市部とで、つながりにどのような違いがあるのかをお話しされました。
2人目は、森と里と海のつながりを研究している福島慶太郎さん。森の健康状態を、窒素(硝酸)を手がかりに調査しています。窒素の流れをたどることによって森だけでなく、森を流れる川、川の近くの里や川が流れ着く海が、それぞれお互いにどのように影響しているのかをお話しされました。
2人のお話を聞いて、「つながり」に対する新しい見方が発見できたはず。
2)参加者同士で語り合う、本との”出会い” の時間
研究者からの話題提供も参考にしながら、グループで「つながり」に関するイメージやアイディアを出し合う時間をとりました。付箋を使ってキーワードをどんどん挙げながら。ここで出したキーワードも頭に置きつつ、図書館内を探検して、「つながり」に関連しそうな本を集めてもらいました。
探しにいってすぐに選んで帰ってくる人、なかなか決められなかった人。一冊だけ厳選して選んできた人、選びきれなくてたくさんの本を選んできた人。本の選び方だけでもそれぞれ全く異なっていました。
みんなが持ち帰った本をグループで共有した後は、グループ内で『これはよい出会いだった!ベスト1』の本を決めます。そして、他のグループの人にプレゼンです。最後は、2人の研究者からこれが読みたい!という本を選んで、ゲスト賞を出してもらいました。
みんなでつくった『つながりの本棚』。ワークショップ後の1週間は、京都府立図書館で展示されます。
(もちろん、この本棚に並んだ本は、来館者の方が借りてかえることができます。)
2013/10/11