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広井教授の論説「経済と倫理 調和探る動き」が読売新聞5/18付朝刊に掲載されました

 広井良典教授の論説「経済と倫理 調和探る動き」が読売新聞2016年5月18日付朝刊に掲載されました。
 現在では対極に位置するように見える「経済」と「倫理」の関係性がどのように進化してきたかを歴史的な視点で概観し、今後両者が”再融合”していく可能性と背景について論じる内容となっています。

1605hiroi_yomiuri.png[論点]経済と倫理 調和探る動き 広井 良典氏
 企業の不祥事が後を絶たなくなって久しい。個別の特殊事情もあろうが、そこには何か時代の構造的要因と呼ぶべきものが潜んでいるのではないか。こうしたことを「経済と倫理」という視点から考えてみたい。
 「経済と倫理」というと、現在では対極にあるものを並置したような印象があるが、近代以前あるいは資本主義が勃興する以前の社会では両者はかなり重なり合っていた。近江商人の”三方よし”の家訓がすぐ思い出されるし、現代風に言えば、「地域再生コンサルタント」として江戸期に活躍した二宮尊徳は、経済と道徳の一致を強調していた。
 黒船ショックをへて日本が急速に近代化の坂道を上り始めて以降も、こうした世界観はなお一定程度保たれていた。「日本資本主義の父」とされる渋沢栄一は『論語と算盤』を著し、経済と倫理が一致しなければ事業は永続しないと論じたし、この時代の事業家には、渋沢や倉敷紡績の大原孫三郎のように様々な「社会事業」ないし福祉活動を行う者も相当数いたのである。
 戦後の高度成長期になると、状況は微妙に変化していったように見える。……
 
(読売新聞2016年5月18日付朝刊より)

 上記記事に関連する広井教授の著書は次の通りです。
hiroi_book2.png
『ポスト資本主義――科学・人間・社会の未来 』(岩波書店/2015年)
hiroi_book1.png
『脱「成長」戦略  新しい福祉国家へ』(岩波書店/2013年)
hiroi_book3.png
『創造的福祉社会: 「成長」後の社会構想と人間・地域・価値』(筑摩書房/2011年)

(著書一覧は「スタッフページ:広井良典」の業績欄に掲載)

2016/05/25

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