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2018年第3回こころ研究会で京都大学大学院文学研究科の出口康夫教授が発表を行いました

 2018年5月9日、第3回こころ研究会が稲盛財団記念館3階小会議室Ⅱにて開催されました。本年度の京都こころ会議のテーマ「こころと生き方」に沿って、京都大学大学院文学研究科の出口康夫教授が「自己と生き方:後期西田哲学からの視座」と題した発表を行いました。
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  出口康夫教授                   研究会の様子

 出口教授の発表では、京都学派が一貫して「真の自己」とは何かを問い続けた哲学であり、特に後期の西田幾多郎は「行為的直観」にそれを見出し,真の自己の3要素の関係を「矛盾的自己同一」という言葉で論じていたことが説明されました。出口教授は、その西田の自己は「全体論的自己」として捉えられるものだとし、十分に明確にされてこなかった「矛盾的自己同一」という概念を非古典論理学の手法を用いて再構成しました。さらに、この西田の自己の考えを用いて、環境哲学におけるエコロジカル・セルフ概念を洗練してみせ、西田哲学が現代的な意義を持つことを示唆しました。
 出口教授の発表に引き続き行われたディスカッションでは、箱庭療法をはじめとした心理療法における変化や豊かさの発生のメカニズムが、西田の矛盾的自己同一をはらんだ自己という考えによって明確になることが意見されました。また、西田哲学における生と死の捉え方や生命の階層性にについて議論された他、人類学が取り上げたトーテミズム等に見られる論理や、文化心理学における自己の捉え方の文化差、自己利益の抑制に関する認知神経科学の議論と、西田の考えがどう関連するかについて意見が交わされました。

(報告:梅村高太郎 特定研究員)

2018/06/06

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