河合俊雄教授が、台湾のユング心理学のグループから招待されて、4月28日(日)に淡江大学台北校(Tamkang University Taipei Campus)で、専門家を対象としたセミナーを行いました
河合俊雄教授が、台湾のユング心理学のグループから招待されて、4月28日(日)に淡江大学台北校(Tamkang University Taipei Campus)で、専門家を対象としたセミナーを行いました。午前は”Theory of development and pathology in Analytical Psychology“と題して、これまでの精神分析と分析心理学における発達理論をレビューした後、発達心理学的理論が弱いとされる分析心理学において、ユングの生涯のエピソードから、3つの発達段階を提唱しました。 それは、自己が対象として外在化される段階、自己が内面化され、かつ自分に出会って自己関係ができる段階、最後に異性をはじめとする他者に出会う段階です。 それと自閉症スペクトラム障害、統合失調症という病理が関係づけられました。午後は”The meaning of psychotherapy with long intervals“と題して、近年において精神科外来の診察に合わせたり、こころのケアが支援として行われたりして、面接間隔が長い心理療法が増えていることに対して、その意味を自験例から探ったものです。 セミナーは定員いっぱいとなって100名近い専門家が参加し、講演は英語から中国語に通訳され、ディスカッション部分では通訳も交えて熱心な議論が行われました。
2019/05/16