河合教授の論文「Conseguenze della concezione tradizionale della natura e della psiche per la definizione dei problemi ambientali e psicologici」が掲載されました
河合俊雄教授のイタリア語論文「Conseguenze della concezione tradizionale della natura e della psiche per la definizione dei problemi ambientali e psicologici」(訳:自然とこころの伝統的概念の環境・心理学的問題にもたらす寄与)が、論集『Il corpo della terra: Da una visione egologica a una visione ecologica』(訳:大地の身体:自我的な見方からエコロジー的な見方へ)に掲載されました。
本稿は、2019年7月5日にローマで開催されたシンポジウム「Psiche ed ambiente」(訳:こころと環境)における発表を元に書き直されたものです(以下の画像は、このシンポジウムのポスターと当日の写真です)。
教授はまず、人々の伝統的な理解では、こころは自然にまで広がって捉えられていたことを述べた上で、近代化が進むにつれ、ヨーロッパではこころの内面化がなされていったのに対し、日本ではこころと自然は分かれてはいないものの、生花、庭園などによる独特の形での内面化が生じていったことを指摘しています。現在のポストモダンにおいては、インターネットなどを介してこころが再び外に広がっている状況であり、教授はその中での環境との新しい関係の可能性を論じています。
Toshio Kawai. (2020). Conseguenze della concezione tradizionale della natura e della psiche per la definizione dei problemi ambientali e psicologici. Il corpo della terra: Da una visione egologica a una visione ecologica. Castelvecchi, pp. 261-276.
○書籍データ
Il corpo della terra: Da una visione egologica a una visione ecologica
編:Giusy Mantione、Eugenia Romanelli
出版社:Castelvecchi(2020年)
単行本: 355ページ
ISBN-13: 978-8832828719
書籍ページ: https://www.amazon.com/gp/product/8832828715/ref=ppx_od_dt_b_asin_image_s00?ie=UTF8&psc=1
2020/05/20