比較文化研究においては、社会の個人主義と集団主義、自己の独立性と協調性という文脈が研究を進められ、日本などの集団主義社会は協調的な自己観を持つことを見出してきました。本研究ではラテンアメリカ社会に焦点を当てて検討したところ、集団主義的な価値観と同時に、独立的な自己観を有していることが示されました。こうしたことから「西洋」「東アジア」以外の世界の文化の多様性に目を向けてデータ収集を行っていくことの重要性が論じられています。