『Psychologia』Vol. 63 no. 2特集号が発行されました
こころの未来研究センターが編集している国際誌『プシコロギア』(63巻2号)にて学際研究の特集号「Integrative Science of Human History: How Can Psychology, Archeology, Anthropology and Biology Work Together」が発行されました。
本特集号はプシコロギア編集委員の齋木潤(大学院人間・環境学研究科教授)とゲストエディターとしてこころの未来研究センター特任教授でもある理化学研究所の入來篤史チームリーダーにより、新学術領域研究(研究領域提案型) 2019年度~2023年度「出ユーラシアの統合的人類史学 – 文明創出メカニズムの解明 –」の研究成果として発行されました。
研究領域ウェブサイト
http://out-of-eurasia.jp/outline/index.html
「 本領域研究は、特に、生物が自ら環境を変化させ、その変化が次の世代以降の進化に影響するという「ニッチ構築」の視点を踏まえ、自然と文化、心と物質をつなぐ人間自体、人間の行為と認知に焦点を絞り、これまでにない文明形成論を展開する。具体的には、人間が物理的に生み出す物質、人間の身体、そしてそれらの相互作用の中核にあって文化を生み出す心という3つの視座を確保する。この視座の下に、文明形成期の物質文化に焦点を当て、人間に特異的な「ニッチ(生態的地位)」がいかに形成されてきたかを明らかにする統合的人類史学を構築する。ヒト特有のニッチ構築という視点から文明形成期の物質資料を分析することで、文明が創出されるメカニズムを明らかにできるのではないかということが、本研究のベースとなる着想である。」
本特集号は、心理学、考古学、人類学、生物学などの関連分野の共同から、人類史のメカニズムの理解に迫る壮大なプロジェクトの成果や今後の可能性が論じられています。
2022/02/28