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鎌田教授の解説記事が読売新聞に掲載されました

 読売新聞の2月6日付夕刊2面「謎解き【京都】泉涌寺に天皇陵なぜ?」に、鎌田東二教授の解説記事が掲載されました。近世以降、泉涌寺は皇室の菩提所として四条天皇を皮切りに数々の天皇が葬られ、背後の月輪山には16の天皇陵があります。鎌田教授は、鎌倉時代から幕末まで泉涌寺が菩提所となったのは、都を守る東山三十六峰の独特の地形、永遠の生命のイメージを持つ月輪山が陵墓として役目を果たした背景がある、と説明。柳田国男の言葉を引用しながら、日本人の世界観の原点にもふれています。

140206kamata_yomiuri.png「謎解き【京都】泉涌寺に天皇陵なぜ? 永遠の生命思わせる地形 ー 著書『聖地感覚』に京都東山を取り上げた宗教学者 鎌田東二さん」
 東山三十六峰の一つ、月輪山に泉涌寺があります。
 泉が湧いて泉涌寺に改められる前は、仙遊寺と書いたそうですね。仙人が遊ぶような土地という、想像力が働いたのでしょう。
 そこは浮世離れした異界で、仙人ですから長寿、永遠の生命のイメージが維持されていた。月輪山の月も生命サイクルと長寿に結びつく。湧き続ける泉も永遠です。
 死んだ後は永遠の生命に連なって子孫を守る。そういう祈りと願いを込めて天皇の陵墓がここに設けられます。
 民俗学の柳田国男によれば、先祖代々の霊に見守られ、死んだら自分もそこへ溶け込む。これはわれわれにも重要な世界観なのです。
(記事より抜粋)

 鎌田教授は、著書『聖地感覚』(角川学芸出版/2013年10月文庫出版)で、東山三十六峰を聖地の一つに位置づけ紹介しています。「生態学的身体知」を鍛え上げる場として「東山修験道」の歩行(ほぎょう)修行を実践。みずから聖地を歩く修行の日々を本書に収めています。
131025seichikankaku_kamata.png『聖地感覚』紹介記事

2014/02/12

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