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『死を迎える前に』 ベッカー教授のインタビューが日経新聞に掲載されました

 カール・ベッカー教授のインタビュー記事「死を迎える前に 一日を大事に反省こめて 来世とも向き合う カール・ベッカーさんに聞く」が、日本経済新聞(2013年5月25日付)に掲載されました。
 日経新聞では毎週土曜日の夕刊で「シニア記者がつくる こころのページ」を連載しています。8段に及ぶ長い記事のなかでベッカー教授は、戦前の日本と現在の日本における死生観の違いを指摘し、死や生のリアリティーが希薄となった今、死が身近だった昔の人々の生き方を見習い、あらためて死生観教育をすることの大切さを語っています。また、日本の医療が日本人の伝統的な価値観や死生観と相反することに疑問を投げかけ、死を目前にした末期患者やその家族がいかに死と向き合うべきか、健康な状態であっても自分の来るべき死に備えてどう心構えを持つべきか、長年の研究人生を振り返りながらじっくりと語っています。

IMG_8522.jpg「死を迎える前に 一日を大事に反省こめて 来世とも向き合う カール・ベッカーさんに聞く」
○死をタブー視する社会を変える教育を
 米国のハワイ大で住んでいたころに、日系人の末期患者が潔く死んでいく姿や、家族のみとりの様子に感銘を受けた。1975年に来日して京都大などで日本古来の死生観や宗教観を研究。死を迎える伝統的な知恵を明らかにし、時代の変化にも着目した。
 「戦前までの日本は死を自然の摂理、次の世への出発であると受け入れ、死を怖がらない社会でした。しかし私が来日したころから死の迎え方が大きく変わります。それまでは8割が自宅、2割が病院で亡くなっていたのが、70-80年代に逆転し、今や病院死が8割以上。長寿にもなって、身近に死をみとる経験が減り、死が知らない怖いものになりました。死を覆い隠す社会が死への恐怖と無知を生み、残虐な殺人や自殺につながる面もあると思います」(中略)
○末期の過ごし方は素直に考えたい
 患者の死生観を調べるため病院に出入りするうちに、テーマは生命・医療倫理や環境倫理に広がった。日本の医療が日本人の伝統的な価値観や死生観と相反するのに疑問を持ち、日本的な医療倫理の構築に取り組むとともに、末期患者や遺族のケアをするカウンセラーの育成に力を注ぐ。
(「シニア記者がつくるこころのページ」記事より抜粋)

2013/06/07

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