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第4回ブータン文化講座を開催しました

 第4回ブータン文化講座が2月24日、稲盛財団記念館大会議室で開催されました。今回は関西大学社会学部教授の草郷孝好先生をお迎えし、熊谷誠慈准教授(上廣こころ学研究部門)の司会進行で「ブータンの魅力とGNHの現在 ~世界はGNH社会を求めるのか~」というテーマで講演いただきました。
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 今や「GNH」(国民総幸福)という言葉は、ブータンという国の代名詞となっている感があります。第4回ブータン文化講座では、開発学がご専門の草郷孝好先生に、GNHについて、「ブータンの魅力」、「ブータンのGNH」、「GNHに対する世界の目」、「GNHと日本の取り組み」という4つの観点からお話をいただきました。
 ブータンは1960年代からようやく開国を始めた小国として、いわば「最後尾からの近代化」という困難な事業に取り組まねばなりませんでした。その際、先進国の近代化をただ真似るのではなく、自ら「望ましい社会のあり方」を決め、その方向に沿って、適切な近代化の方策を自己決定する、その羅針盤として、GNHを掲げるに至ったのです。GNHは「公正な社会経済の発展」、「文化保存」、「よい政治」、「環境の保全」という4本柱からなっていますが、これらが現代の国際社会が目指す方向と合致していることは、GNHをテーマとする国際会議の開催や、国際幸福デーの制定からはっきりと知ることができます。また我が国とGNHとの関わりとしては、「量」から「質」への大胆なモデルチェンジが必要な時代が到来していること、それを受けて、兵庫県に代表される幾つかの自治体が「良質な」社会発展を目指し、長期的な見通しに立って、実際に政策の形成と導入を進めつつあることが指摘されます。
 講演では、豊富な統計データに加え、ブータンの人々との交流など先生ご自身の体験や取り組みも交えて、分かりやすくお話しいただきました。会場からは、GNHが指標として独り歩きしてはいないのか、ブータンの実社会ではGNHがどのように認知されているのか、といった踏み込んだ質問が多数なされました。
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<報告:安田章紀研究員(上廣こころ学研究部門)>
[開催ポスター]
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[DATA]
第4回ブータン文化講座「ブータンの魅力とGNHの現在 ~世界はGNH社会を求めるのか~」
▽日時:2014年2月24日(月)17:00 ~ 19:00 (16:30開場)
▽場所:京都大学稲盛財団記念館3階大会議室
▽講演者:草郷孝好(関西大学社会学部・教授)
司会進行:熊谷誠慈(こころの未来研究センター・上廣こころ学研究部門准教授)
▽参加者数:101名

2014/03/06

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