【令和2年度 研究プロジェクト】こころワールドマップの作成
研究課題 こころワールドマップの作成
研究代表者 上田祥行 京都大学こころの未来研究センター 特定講師
連携研究者 齋木潤 京都大学大学院人間・環境学研究科 教授
一言英文 関西学院大学文学部総合心理科学科 准教授
センター参画 内田由紀子 京都大学こころの未来研究センター 教授
阿部修士 京都大学こころの未来研究センター 准教授
中山真孝 京都大学こころの未来研究センター 特定助教
こころの形成過程を検討するために、基礎的な知覚・高次の思考を含む様々な課題を世界各地で実施し、それらのパフォーマンスの関係性を国、人種、街並み、使用言語などの環境要因も踏まえた、重層的な地図にする(こころの世界地図)。本研究者は連携し、それぞれの持つネットワーク・コネクションを共有することで、この試みを実現し、データ公開とともにデータシェアリングの道筋を示し、心理行動実験の新たな基盤を呈示する。本研究の意義は、1人の研究者、1つの研究グループでは限度がある試みを、集合知によって取り組むというパラダイムシフトを起こすことにある。すなわち、将来的に多くの研究者が参入して多数のデータを集め、様々な地域を比較することで、こころの形成過程のより詳細を明らかにするだけでなく、人口構成の変遷や技術発達によって人々の交流が変化したときのこころの在り方についても予測できる経験的な拠り所を作成する。また、各地で同じ課題を実施することは、再現性が大きな問題になっている心理学実験で、人種や教示の仕方、課題へのストラテジーがどのような影響を持っているのかを知る重要なステップであり、基礎科学研究としての心理学の発展にも貢献する。