【平成30年度 一般公募プロジェクト】新入社員の不適応予防につながるアセスメント法の開発
研究課題
新入社員の不適応予防につながるアセスメント法の開発
研究代表者
野口寿一 島根大学人間科学部 准教授
本センター担当教員
河合俊雄 京都大学こころの未来研究センター 教授
連携研究員
三鴨朋子 島根大学・特任講師
田中美樹 島根大学・特任講師
高野由美子 島根大学・特任講師
共同研究員
河合俊雄 京都大学こころの未来研究センター教授
畑中千紘 京都大学こころの未来研究センター特定講師
梅村高太郎 京都大学こころの未来研究センター研究員
現在、新入社員の社会適応・企業内適応は社会的に重要な課題となっている。島根大学ではこれまで臨床心理学的視点を応用し産業に活かすため、企業向けのメンタルヘルステスト「島大式労働態度尺度」(ScWAT)を開発し、実践してきた。このテストは、新入社員を6 つの観点からパーソナリティの偏りを判断する質問紙であり、その結果を行員のメンタルヘルスの向上・維持や、部署の運営および管理職教育に役立てることを目的としている。これまで申請者らは地域企業と連携し、質問紙の実施とフィードバックを行うという連携実践を通して、新入社員の課題の予測と対応について
の検討を重ねてきた。ただし、本質問項目の妥当性や信頼性に不十分な点があることも明らかになってきており、実用的なものとして改訂していく必要がある。そこで、京都大学こころの未来研究センターでの地域連携や現代の意識等の連携研究プロジェクトの知見と協働させつつ、質問紙の改訂を行うと共に、描画テストを同時に行い、潜在的な問題の発見につながる視点を探索的に検討する。これによって臨床心理学的知見を地域連携に活かすための視点を明らかにし、現場とインタラクティブに検討していくことにより、実践的な方法論を提案することに資することができると思われる。