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【教員提案型連携研究プロジェクト】こころの古層と現代の意識(『こころ観』領域)

研究代表者
河合俊雄 京都大学こころの未来研究センター 教授
連携研究員
中沢新一 明治大学野生の科学研究所・所長 人類学
田中康裕 京都大学教育学研究科・准教授 臨床心理学
岩宮恵子 島根大学教育学部・教授 臨床心理学
猪股剛  和歌山県立医科大学・准教授 臨床心理学
橋本尚子 京都学園大学・准教授 臨床心理学
センター参画
畑中千紘   京都大学こころの未来研究センター 特定助教
長谷川千紘  京都大学こころの未来研究センター 特定研究員
                                    (教員提案型)
明治以降に西洋との出会いによって急速にプレモダンな存在様式から近代意識の確立を迫られた日本人の意識において、現在、大きな変化が起こっている。しかしそれと同時に、日本で心理療法を行っていると、まだプレモダンなこころの古層が生きているのではないかと感じさせられることも多い。たとえば、非常に現代的な特徴をもつ人であっても、箱庭や夢では物に魂を認めるようなこころの存在が感じられるというように、こころとは、多層的で可塑性をもったものであると考えられる。
本プロジェクトではこのような発想をベースとして、まず、こころの古層がどういうものであるのかについて、日本古代の存在様式を探る人類学、さらにはそれを精緻化したと考えられる仏教思想、あるいは後の文学作品から検討する。また、そうした知見をベースに現代の心理療法の事例、文学・芸術作品を検討し、さらには思想的なアプローチを含めて検討する。それによって、現代の日本においてこころの古層がどのように息づいているのか、また、現代の我々がどのように深い層と関わり、生かしていけるのか、その可能性を探ることを目的とする。

2014/09/01

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