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【令和元年度 実践活動】発達障害の読み書き支援・コミュニケーション支援

研究課題  発達障害の読み書き支援・コミュニケーション支援

研究代表者 吉川左紀子  京都大学こころの未来研究センター 特定教授

連携研究員 正高信男  京都大学霊長類研究所 教授
      船曳康子  京都大学大学院人間・環境学研究科 教授
      長岡千賀  追手門学院大学経営学部 准教授
      常深浩平  淑徳大学短期大学部 准教授
      小川詩乃  子どもの発達・学習支援研究所 研究員

センター参画 田村綾菜  京都大学こころの未来研究センター 研究員

発達障害の子ども達は、学習やコミュニケーションに問題を抱えることが多く、特別な支援を必要としているが、個人差が大きく、診断名から指導・支援方法が導かれるというものではない。また、二次障害や障害の併存により、障害特性そのものが見えにくいケースも多く、いかに「多面的な特性把握」を行って支援していくかが課題となっている。さらに、子どもが何らかの困り感を持っていたとしても、診断がつくことへの抵抗感や不安のため病院や児童相談所等に行けないケースや、医療機関にかかるほど深刻ではないが困っている場合、支援を受ける機会を逃したまま困難な状態が深刻化してしまうといった問題がある。

本研究では、発達障害および発達障害の疑いのある子どもを対象とした学習支援を中心とした実践研究を行う。学習支援においては、学習には直接関係のないと思われがちな発達障害特性について考慮し支援することが、効果的な学習支援につながる可能性がある。そこで本研究では、各個人の認知的特性とあわせて発達障害特性を評価し、「多面的な特性把握」に基づく学習支援・コミュニケーション支援の有効性を検証する。

発達障害の子どもの「多面的な特性把握」の評価の一つとして、連携研究員の船曳康子氏が開発した「発達障害の要支援度評価尺度(Multi-dimensional Scale for PDD and ADHD ; 以下、MSPA)」を用いる。MSPAは、発達障害の特性について、「コミュニケーション」や「不注意」などの14項目から評価し、9段階で特性の程度と要支援度を数値化する尺度である(Funabiki, et al., 2011)。各項目は本人や保護者との面談を通して幼少期からの特性として評価する。

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