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河合教授、畑中講師、鈴木助教、粉川研究員らによる共著論文が『International Journal of Environmental Research and Public Health』に掲載されました

河合教授、畑中講師、鈴木助教、粉川研究員らによる共著論文が、International Journal of Environmental Research and Public Health 第17巻23号に掲載されました。


Kawai, T., Suzuki, Y., Hatanaka, C., Konakawa, H., Tanaka, Y., Uchida, A. (2020). Gender Differences in Psychological Symptoms and Psychotherapeutic Processes in Japanese Children. International Journal of Environmental Research and Public Health. 17 (23), 9113.

 

本論文は、臨床実践で著者らが感じてきた箱庭療法やプレイセラピーにおける表現の男女差や、子どもの心理的問題が男児は外在化するのに対し、女児は内在化しやすいとの複数の先行研究での知見から、着想を得て行われたものです。DSM-5等の複数の疫学調査から、15歳以下を好発年齢とし、症状の出現率に性差がある、チック症、自閉スペクトラム症(ASD) (共に男児に多い)、場面緘黙症、抜毛症(共に女児に多い)を調査対象として選択し、それぞれの症状を持つ子どものプレイセラピー 84事例について、子どもの自己表現とアグレッションの方向性に特に着目しながら、そのプロセスの性差を検討しました。

結果として、プレイセラピーの過程で、チック症では、衝動的なエネルギーをコントロールするようになり、自閉スペクトラム症では、自己感が確立して心的世界が分化するようになるなど、男児は、アグレッションを分化させ、コントロールすることが課題となっていました。それに対して、場面緘黙症では、隠されていた心的エネルギーを表現するようになり、抜毛症では、自分に向けていたアグレッションが間接的な形で表出されるようになるなど、女児は情緒や心的エネルギーを、外界に表出することが課題となっていました。

今回の研究では、プレイセラピーの過程で生じる心理発達について、上述のように男女それぞれの特徴が明らかにされましたが、例えば男児なら内在化、女児なら外在化といった、通常の発達過程ではもう一方の性別と関連する傾向を統合していくことが、プレイセラピーのゴールとして示されたことは、性差というテーマにおいて興味深い示唆ではないかと考えています。

 

*論文へのオープンアクセスはこちらです
https://www.mdpi.com/1660-4601/17/23/9113

 

(解説:粉川尚枝 特定研究員)

2021/01/04

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