【教員提案型連携研究プロジェクト】前頭葉機能検査成績の発達に伴う変化 (『発達障害』領域)
【平成27年度 教員提案型連携研究プロジェクト】前頭葉機能検査成績の発達に伴う変化 (『発達障害』領域)
研究代表者
船橋 新太郎 京都大学こころの未来研究センター 教授
連携研究員
正高 信男 京都大学霊長類研究所 教授
共同研究員
小川 詩乃 京都大学人間・環境学研究科 研究員
桑原 彩 京都大学人間・環境学研究科 大学院生
柴田 柚香 京都大学理学研究科 大学院生
(教員提案型)
前頭前野は、思考・判断・意思決定などの高次認知機能の発現や制御に加えて、感情や動機付けの認知や制御にも関わることが知られている。この部位に損傷をもつ成人を対象にした研究により、遂行機能障害に代表される障害が生じることが知られている。遂行機能障害には、行動の目標設定や計画ができない、注意の切り替えができない、不要な反応の抑制ができない、行動のモニタリングができないなどが挙げられ、このような障害の有無や程度を評価するため、様々な神経心理学的検査課題が考案されている。しかし、いずれも成人を対象とした検査課題であり、これらの課題を12歳以下の児童にそのままの形で適用できるかどうかは不明である。また、このような児童に適した検査課題の検討は、このような年齢での前頭前野損傷の例が少ないこともあり、充分にはなされていない。
今回、5〜12歳の一般児童を対象に、成人で用いられて来た前頭前野検査課題と同時に、用いる刺激や行動をこれらの児童に合わせるようにした改変版を使用し、検査課題としての妥当性を検討すると同時に、年齢に伴う検査成績の変化の有無を検討する。
2015/04/24