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<モノ>の表情・眼力の実証研究

                    (一般公募型プロジェクト)
研究代表者
渡邊克巳 東京大学先端科学技術研究センター 准教授
共同研究者
坪見博之 東京大学 特任助教
小川洋和 日本学術振興会 特別研究員
高橋康介 科学技術振興機構 技術員
池田華子 日本学術振興会 特別研究員
北村美穂 東京大学 協力研究員
小野史典 東京大学 特任助教
有賀敦紀 イリノイ大学 PD
センター参加教員
吉川左紀子 京都大学こころの未来研究センター 教授
プロジェクト趣旨
本研究は、仏像等に代表される<モノ>に転写したものとしての表情・視線・姿勢の研究を、人間の表情・視線・姿勢認知の基礎的研究の立場から分析することによって、心理的・宗教的・文化的な絆となりうる<モノ>の特徴を探ることを主な目的とする。
 例えば「眼力」というような表現で形容される感覚・気配を、人間の顔を使用した実験心理学的実験や機能的脳イメージング法等を活用して調べるとともに、現存する仏像等の表情・視線分析を行い、人々を引きつける雰囲気・力をもつ<モノ>の理解につながる認知心理的な知見を集積する。
 表情・視線・姿勢の研究は、古典的には単純に検出・弁別を扱うものが多く、観察者への影響力の研究は、近年になって比較的行われるようになってきた(共同注意や表情の伝播など)。しかし、表情や視線を統合することによって生まれる気配や持続的な魅力に関しては研究が少ない。本研究は「眼力」のような感覚が、観察者にどのように感じられているのかなどを調べるとともに、そのような感覚が仏像のような<モノ>に吹き込まれてきたのかなどに関しても、実際の仏像やその縁起などどつきあわせることによって研究を進め、心理的・宗教的・文化的な絆となってきた<モノ>の力にたいして、実証的な立場から検討を加えることが期待される。

2008/10/08

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