能動的注意に関わる脳内神経メカニズムの解明
(教員提案型プロジェクト)
研究代表者
船橋新太郎 京都大学こころの未来研究センター 教授
連携研究員
福山秀直 京都大学大学院医学研究科 教授
澤本伸克 京都大学大学院医学研究科 助教
齋木 潤 京都大学大学院人間・環境学研究科 教授
山本洋紀 京都大学大学院人間・環境学研究科 助教
小川 正 京都大学大学院医学研究科 講師
共同研究員
田内真惟人 京都大学 大学院生
大林 茂 放射線医学総合研究所 主任研究員
プロジェクト趣旨
私たちは周囲に存在する興味あるものに注意を向けることができる。周囲で起こった大きな音や突然現れた異様なものに反射的に注意が向く場合もあれば、周囲の出来事を無視して、あるものに注意を集中し続ける場合もある。前者のような場合はボトムアップ的な注意(受動的注意)、後者のような場合はトップダウン的な注意(能動的注意)と表現される。トップダウン的な注意がどこに向けられ、その対象が時間とともにどのように変化するかは、その時のこころの状態や動きと密接に関連していることが知られている。一方、「目はこころの窓」と表現されるように、視線の動きによってこころの動きを推測することができる。そこで、眼球運動を手がかりに、注意を向ける対象はどのようにして選択されるのか、ある対象への注意の維持はどのような仕組みで行われるのか、目標刺激と妨害刺激はどのような仕組みにより区別されるのか、などを明らかにすることにより、トップダウン的な注意に関わる神経メカニズムを検討する。これにより、こころの状態や動きを作り出す基礎的なメカニズムを考察する。
2008/10/08