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鎌田教授の共著書『震災復興と宗教』が出版されました

130426shinsai.png 鎌田東二教授の共著書『震災復興と宗教』(叢書 宗教とソーシャル・キャピタル 第4巻)が、明石書店より出版されました。

 『震災復興と宗教』は、震災復興を通して、宗教がソーシャル・キャピタルとして機能しているのか、宗教がソーシャル・キャピタルを形成するのかをテーマに、研究者や宗教者をはじめとする様々な識者らによる事例報告と論考を通して考察した書です。

 鎌田教授は、第Ⅲ部「宗教的ケア・復興への関わり」第11章を執筆。「民族芸能・芸術・聖地文化と再生」と題し、東日本大震災後、定期的に被災地を調査訪問し続けている活動のなかで、雄勝法印神楽や虎舞など被災地の伝統芸能が人々の努力により震災の危機を乗り越えて復興した事例をあげながら、地域社会における伝統芸能や民俗芸能の役割と聖地文化について再検討しています。

第11章 民族芸能・芸術・聖地文化と再生  鎌田東二

 東日本大震災後、2011年5月を皮切りに、半年に一度ずつ、被災地沿岸部4縲鰀500キロを4度にわたり、定期的に巡ってきた。その中で、被害が沿岸部700キロほどにわたる大規模災害であることも関係して、復旧・復興の遅れていること、東北被災三県の違いや復興格差が生じていること、とりわけ、福島県の抱えている問題の構造的な深刻さなどを強く感じてきた。

 だが、そうした中でも、未来社会への希望とも活力とも底力とも感じられたのが、それぞれの地域社会の中で息づいてきた「伝統芸能」や「民族芸能」の役割と働きと力であった。筆者が特に具体的な関わりを持ったのは、宮城県石巻市雄勝町の「雄勝法印神楽」であるが、津波により神楽保存会の会長を喪いながら(現在に至も行方不明)、全国からの力強い支援を得て、神楽の再興を通して地域の絆と団結と活性化を図っていく過程は感動的であり、多くの示唆と勇気を与えられた。(中略)

 本稿では、そうした「神楽」に始まる伝統芸能やその芸能が行われる地域の聖地文化と再生に向かう地域の活力について、具体的な事例をあげつつ考察してみたい。

(「はじめに――震災復興と民族芸能」より抜粋)


『震災復興と宗教』 (叢書 宗教とソーシャル・キャピタル 第4巻) 稲場 圭信、黒崎 浩行 著 編集

<目次>
・総説 震災復興に宗教は何ができたのか
・1 震災救援・復興における宗教者の支援活動(仏教の活動
・神社神道の活動
・キリスト教の活動
・新宗教の活動)
・2 連携・ボランティアの動き(伝統的地域ネットワークと地域SNS
・宗教者と研究者の連携
・宗教者の支援活動調査
・大学と市民活動―東日本大震災における大正大学と学外コミュニティの事例より)
・3 宗教的ケア・復興への関わり(阪神・淡路大震災における心のケア
・台湾における震災復興と宗教―仏教慈済基金会による取り組みを事例に
・民俗芸能・芸術・聖地文化と再生

(発行:明石書店/ISBN 9784750338002/判型・ページ数:4-6・316ページ/2013年4月5日)


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