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河合教授が「はじめに/解説」を執筆した『こころの最終講義』(河合隼雄著)が出版されました

130612kawai.png 河合俊雄教授が「はじめに/解説」を執筆した『こころの最終講義』(河合隼雄/著)が2013年6月、新潮社より出版されました。


 ユング心理学の国内第一人者であり、後年には文化庁長官として活躍し、日本の心理学および文化発展に大きな功績を残した河合隼雄京大名誉教授による講義および講演を収めた『こころの最終講義』は、「伝説」といわれる1992年の京都大学定年退職記念講義「コンステレーション」、1991年の日本心理臨床学会第十回大会での特別講義「物語と心理療法」など、反響を呼んだ6つの講義・講演が収録された貴重な一冊です。


 本作の前身となる書は、1993年に岩波書店より『物語と人間の科学』という書名で出版されました。今回、文庫化にあたり収録講義の順序を一部変更、タイトルも一新して『こころの最終講義』となりました。また、新たに加わった河合俊雄教授による「はじめに」と「解説」では、それぞれの講義の要点が分かりやすく紹介されると共に、河合隼雄先生が講義を行った当時、関心を持ち取り組んでいたトピックや、知られざるエピソードの数々が披露されています。これらを合わせて読むことで、より深く、より親しみをもって「講義を受ける」ことができるでしょう。


『こころの最終講義』河合隼雄/著


・はじめに 河合俊雄

・第一章 コンステレーション――京都大学最終講義――
言語連想テストからの出発/「元型がコンステレートしている」/「自己実現の過程をコンステレートする」/一つの事例/母なるものの元型/意味を見出すということ/全体がお互いに関係をもつ/コンステレーションを私が読む/余計なことをしない、が心はかかわる/気配を読み取る/コンステレーションと物語/日本の神話をいかに語るか

・第二章 物語と心理療法
「リアライゼーション」/「語る」ということ/ストーリーは筋をもつ/詩的な言語と自然科学の言語/科学の側の反省――語りの大切さ/「文体」について/心理療法としてのミソ・ドラマ/欧米の神話と日本の物語の違い/日本人の自我/「受胎告知」のダイナミズム/事例研究の普遍性/物語と自然科学

・第三章 物語にみる東洋と西洋
第一部 隠れキリシタン神話の変容過程
宗教性/隠れキリシタンとは/『天地始之事』/創造主としての神/原罪/神話における男性と女性/日本人に受けいれ難いこと/聖書にはない話がつくられた/足の弱い子――神話とは何か/マリアのイメージ/キリストの贖罪/三位一体と四位一体

・第二部 『日本霊異記』にみる宗教性
『日本霊異記』のおもしろさ/冥界往還と夢/極楽に行った話/臨死体験の意味/現代人より深い意識のレベル/中世の日本人の罪意識/民俗的伝統の残存/身体と魂/次第に現実的になる/信用されなくなった冥界の話/現実の生活と宗教

・第四章 物語のなかの男性と女性――思春期の性と関連して――
男と女という分類/平安時代の物語にみる男と女/アニマと魂/「私」とは?/わかりにくい「性」の問題/魂の洗浄/思春期は「蛹の時代」/「性」は魂にかかわる/「アニマ・アニムス」の問題/ヨーロッパと日本の違い/『とりかへばや物語』/物語の重要さ

・第五章 アイデンティティの深化
深層心理学の仕事/アイデンティティとは/西洋人の自我と日本人の自我/自我同一性の確立と断念する力/何が「私」を支えているか/柳田国男の『先祖の話』/神様への手紙/ファンタジーをもつこと/根本的なジレンマ/自己実現の過程

・あとがき

・解説 河合俊雄


(文庫/頁数308頁/発行:新潮社)


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