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『講座スピリチュアル学 第2巻 スピリチュアリティと医療・健康』(企画・編/鎌田東二、執筆/鎌田東二ほか)が出版されました

1412kamata_spiritualgaku2.png 鎌田東二教授が企画・編集をおこない、やまだようこ京大名誉教授、大井玄東大名誉教授、黒木賢一大阪経済大学教授らと執筆した『講座スピリチュアル学 第2巻 スピリチュアリティと医療・健康』が、2014年12月、ビイング・ネット・プレスより出版されました。


 講座スピリチュアル学のシリーズ本は全7巻で、2016年8月までに刊行される予定です。第1巻「スピリチュアルケア」、第2巻「スピリチュアリティと医療・健康」、第3巻「スピリチュイアリティと平和」、第4巻「スピリチュアリティと環境」、第5巻「スピリチュアリティと教育」、第6巻「スピリチュアリティと芸術・芸能」、第7巻「スピリチュアリティと宗教」という構成で、「こころとからだとたましいをホリスティック(全体的)に捉え、生き方や生きがいなどの生の価値に絡めて考察しようとする学問的探求」という考え方のもと、様々な分野で活躍する第一人者らがそれぞれの専門からテーマについて論じていきます。


 第2巻において鎌田教授は、テーマを医療・健康にした経緯について、東日本大震災という大きな出来事を契機に、「震災後の社会を、一人ひとりがどう生きぬいていくかという喫緊の深刻な実存的問題にまず取り組むべき」と考えたことを述べ、現代の医療、日本人の古来からのこころ観、いのち観について多角的な視点から問いかけ考える一冊にまとめた旨を紹介しています。また、終章では本巻の締めくくりとして、「スピリチュアリティと日本人のいのち観」というテーマで、『古事記』『日本書紀』などの神話の時代から日本人がみつめてきた「いのち」のありよう、仏教者の「いのち観」「健康観」、鎌田教授自身が提唱する「スパイラル史観」などを取り上げながら、「医療」と「健康」と「生き方」に関わる視座を提示しています。


 「いのち」という「まるごと」の受け止めを要請する存在のあり方を日本の宗教文化の幾つかの局面から見てきた。「いのち」が「すこやかであること」、それがどのような事態であり、存在様態なのか。気の遠くなるような多様性を本領とする「いのち」を「まるごと」受け止めるためには、どのような心の構えや生き方が必要となるのか。本終章の「はじめに」で述べた東京大学で始まった死生学の探究はその作業工程であり、高野山大学のスピリチュアルケア学科や日本スピリチュアルケア学会の創設も同様である。
 スパイラル史観を提唱してきたわたしからすると、この様相は中世の「メメント・モリー(死を想え!)」を想起させ、いよいよ現代が中世的な時代に突入したことを感じさせる。終末論や末法思想が流行した中世社会が総体的にそうであったように、時代も事態も環境もますます悪化し劣化していく。人類社会が好転していく兆しも材料もない。そのような希望の途絶えたかに見える社会の中で、希望を、光を見つけて、生きる力にしていくためにはどのような視力と想像力が必要になるのか。それには歴史を串刺しにして先を見る視力と想像力が必要であろう。 (「おわりに」より)


『講座スピリチュアル学 第2巻 スピリチュアリティと医療・健康』
企画・編・著:鎌田東二
著:山本竜隆・帯津良一・上野圭一・浦尾弥須子・大井玄・長谷川敏彦・やまだようこ・黒木賢一・黒丸尊治・鎌田東二
出版社:ビイング・ネット・プレス
初版発行: 2014年12月
単行本: 285ページ
定価:1,800円+税
ISBN-10: 4908055025
ISBN-13: 978-4908055027


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