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吉川教授が第5章を執筆した『高校生のための心理学講座』が出版されました

1602yoshikawa_book.png 吉川左紀子教授が第5章を執筆した『高校生のための心理学講座 ーこころの不思議を解き明かそう』(監修:日本心理学会、編集:内田 伸子、板倉 昭二)が2016年2月、誠信書房から出版されました。


 2014年12月に京都大学で開催された「高校生のための心理学講座」を書籍化したもので、吉川センター長は、第1部「高校生に心理学を教える」第5章を担当。「感情心理学 ー人と人が出会うとき」というタイトルで、感情の変化を表す「顔の表情」に関する研究の研究成果を取り上げ、医療関係者との協力で研究を進めた患者とのコミュニケーション研究の事例などを紹介しています。


第5章 感情心理学 ー人と人が出会うとき
  1. 感情の心理学
  2. 表れる表情、伝える表情
  3. 表情から感情を読み取る
  4. 表情の心理実験から分かること
  5. 感情の心理学を学ぶ


 19世紀の末、イギリスの経済学者マーシャルが学生に向けて語った、「冷静な頭脳と温かい心をもて」という有名なことばがありますが、20世紀後半の心理学は、「冷静な頭脳」、つまり認知のはたらきに関する研究を中心に進んできたといえます。その一方で、私たちが毎日の暮らしの中で経験する悩みや困りごとの多くは、自分や他者の感情に関わることが多いのではないでしょうか。心理学の専門家を除けば、心について知りたいことの多くは、マーシャルの言葉の「温かい心」に関連するところではないかと思います。
 認知の研究に比べると少し遅れをとっていた感のある感情の研究ですが、1990年代以後、新しい研究成果が次々に発表されるようになりました。その一番のきっかけは、脳機能イメージング(核磁器共鳴機能画像法 / functional-magnetic resonance imaging fMRI)といった、人の脳の神経活動を明らかにする新しい研究手法が開発されたことです。脳機能イメージングは、人が何かの課題を行っているときの脳内の血流の変化を画像化して、人の認識や運動に関わる脳の部位を調べる研究手法です。それが心の研究に広く利用されるようになったことで、感情心理学の分野にも大きな変化が生まれました。
 本章では、感情の変化を表す身体装置である「顔の表情」を取り上げて、感情と表情の関係や、表情とミラーシステムについてお話しします。最近の表情認知の研究から分かってきたことや、病院で実施した、看護師さんの表情コミュニケーション研究についてもお話ししたいと思います。


(「感情の心理学」より)


『高校生のための心理学講座 ーこころの不思議を解き明かそう』
監修:日本心理学会
編集:内田 伸子、板倉 昭二
出版社: 誠信書房 (2016/2/15)
判型・頁数:A5 206ページ
ISBN-10: 4414311152
ISBN-13: 978-4414311150


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