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近代技術的環境における心性の変容の図像解釈学的研究

研究代表者
秋丸 知貴 

センター受け入れ教員
鎌田東二 京都大学こころの未来研究センター 教授

 一般に、一九世紀以来の写真・映画・鉄道・電話などの各種の近代技術の発達は、人間の知覚・視覚・意識などの心性を大きく変化させた。しかし、そうした心性の変容は、現在の我々の心理や文化や世界観の基礎として、現代社会の抱える諸問題を考察する際の基盤であるにもかかわらず、むしろその日常的な自明性ゆえに、実際には、その画期的革命性を明確に認識することは必ずしも容易ではない。
 この問題の抽象的・概念的な分析については、社会史・社会学・メディア論を中心に既に一定の先行研究が蓄積されてきた。本研究は、それらの知見を改めて総合すると共に、従来看過されることの多かった直観的・具体的な視覚的・造形的歴史資料を、主に図像解釈学的手法により詳細かつ多角的に読解する。そして、技術史、民俗史、思想史、芸術史の同時代的状況との学際的な比較照合を通じて、近代技術が一般化した生活環境に共通する、汎文化的な心性様式を批判的かつ立体的に解明する。それにより、近代文明のプラス面とマイナス面を客観的かつ包括的に位置付けることを目指す。